TCシンポジウム2011概要
● テーマ: 見た目のチカラ サッと探せて、パッとわかって、すぐに使える
● プレ開催(東京): 2011 年8 月30 日、工学院大学にて。参加者330 人
● 本開催(京都): 2011 年10 月5 日・6 日・7 日、京都リサーチパークにて。参加者:700 人
● 幹事会社:ソニー株式会社
● 本開催(京都) 基調講演:見た目のチカラ「ロボット開発から得た科学的デザインとは」
(講演:大阪大学教授 知能情報工学博士 石黒 浩氏
ファシリテーター:アートデイレクター日本放送協会解説委員)
3月11日の東日本大震災の影響により、2011年の東京開催は特別セッションのみという変則的開催を余儀なくされました。未曾有の危機にもかかわらず、業界有志の熱意に支えられ、急遽京都での開催を3日間に拡大して、これを本開催としてTCシンポジウムの開催を継続することができました。
ユーザーとモノとのコミュニケーションをこれまで以上に高めるためには、読んで伝わるから、見て直感的に伝わる表現や視覚的表現が重要であると考え、「見た目のチカラ~サッと探せて、パッとわかって、すぐに使える」をテーマに掲げました。基調講演やパネルディスカッションにも新しい試みを数多く取り入れました。さらに、ヨーロッパを中心としたTCの活動団体tekomの参加によるtcworldも併設され、逆境にもかかわらず充実したTCシンポジウムとなりました。
基調講演は、ロボット工学博士の石黒氏による講演とNHK解説委員中谷氏による対談。とても内容の濃いもので、「インターフェースだけはすごくよくってずっと使っていたいっていうようなものを作るのが、ここにおられる人たち」という発言が印象的でした。
東日本大震災後のコミュニケーションをテーマに、これから、私たちテクニカルコミュニケーターに求められるコミュニケーションデザインは何なのかを正面から取り上げたパネルディスカッションは、TCシンポジウム史上初めて、その動画がUstreamに掲載されました。
最新のタブレット端末、スマートフォンをはじめ、フォント、ビジュアルのグローバル化、教育、ビジュアル化、インフォデザイン、機械翻訳、マニコンとこれまでになく充実したTCシンポジウム2011は、TCの奥の深さを強く感じさせました。
インターミッション
日欧共同企画となったtcworld in Japan 2011には、ヨーロッパを中心に活躍する企業10社、31名が参加しました。
その他に韓国から約20名、中国から2名、米国からも1名の参加があり、海外からの参加者が50名を超えたのは、東京、関西を通じてTCシンポジウム史上初めてとなりました。TCシンポジウムが、アジアにおける最大の TCイベントとしてTC関係者の間で国際的に定着しつつあることを実感した3日間でした。