TCシンポジウム2007 プログラム詳細
ご挨拶
岸 学 (テクニカルコミュニケーター協会 会長)
本年4月に、小学6年・中学3年生を対象にした全国学力調査が行われました。
調査実施の是非はさておき、教育関係者、特に国語教育関係者の間で論議になっているのが、その出題内容です。私どもが昔体験した国語テスト問題とはかなり異なり、わかりやすい説明、図表を使った説明、手順を伝える説明、などをテーマにした問題が出題されていました。これらは、まさにTCで扱うドキュメントのリテラシーそのものです。学校教育で育成する読解や作文のリテラシーがTC協会の活動で育成しようとするものへと近づいているようです。いずれ、高等学校の入学試験問題にTC技術検定のような問題が出題されるでしょう。ひょっとしたら、もう出ているかもしれません。すると、今後は、TCスキルを学校教育の中で本格的に指導する流れが間違いなく来るはずです。そのとき、TC関係者は、スキルの内容・指導方法・学習可能性などについて、知見の集積や体系化が求められることになります。「きちんと取説を書けるように指導するには何を目標にどの順番でどこまでを教えてどのように評価していくのか ? 」と。どうやら、TORI-SETSU 2.0の波は、外洋から思わぬ形で押し寄せてくるようです。このシンポジウムが、新たな波を先取りする役割を果たすことを期待しています。
多数の方々のご参加を願っております。
舟橋 徹 (TCシンポジウム2007実行委員会委員長)
松下電器産業株式会社 品質本部 製品総合審査センター 所長
テクニカルコミュニケーションシンポジウムは、今回で19回目を数えることになりました。例年、1000名を超える参加の皆様方ですが、今年もTC関連に携わる方々にとって有意義な情報交流の場となるよう充実したシンポジウム企画をご用意いたしますのでご期待ください。
さて、昨今の私たちを取り巻く社会環境を表すキーワードとしては、少子高齢化、顧客満足度の向上、環境への配慮、ユニバーサルデザインへの配慮、CSR対応、安心・安全の確保等々が挙げられます。当社の事例ですが、「ユビキタスネットワーク社会の実現」と「地球環境との共存」を統一した事業のビジョンとして活動を行っています。他社においても言葉は違っても、同様な取組みを展開されていることと思います。徹底した生活密着を基本に、技術、商品、サービスで安心・安全、簡単・便利、夢・感動をお届けすることを目指していることでしょう。新しい技術、商品、サービスが次々と生み出されてくる今日の社会において、われわれが担当する取扱情報の重要性はますます高まってきており、「誰でも、いつでも、どこでも、簡単に」使える取扱説明の提供を目指した取組みが始まっているところだと思います。
そこで、今回のTCシンポジウムは“TORI-SETSU 2.0~もっとクリエイティブ、もっと簡単~”をテーマとしました。モノの取扱情報が進化した一つの形として「製品組み込み型情報」の取扱説明が実現しつつあります。新しい試みとして、「付属から内蔵へ~進化する取扱説明展~」と題した製品展示を3階の0312教室前のフロアーで行います。会場では、日ごろの疑問が議論でき、新たな発想がわいてくる機会に出会えるのではないでしょうか。
そのために今年も上記テーマに則した基調講演をはじめ、パネルディスカッション、事例・研究発表、特別セッション、TC関連商品紹介および日本マニュアルコンテストの表彰・展示など、多数のプログラムを用意しております。
皆様のご参加を心よりお待ちしています。
山崎 敏正 (TCシンポジウム2007大阪会議代表)
松下電器産業株式会社 本部 製品総合審査センター 全社取説技術推進担当 参事
関西地区の会員を代表してごあいさつを申し上げます。
TCシンポジウム大阪開催は、今回で9年目を迎えることになりました。今年も継続して開催できるのは熱意を持った実行委員の方々、毎年参加していただく会員の方々、そして今年から新しく参加していただく方々のご支援のたまものと感謝しております。昨年と同じ「大阪産業創造館」で開催しますので、西日本地区でのTC関連に携わる方々の情報交流の場として活用していきましょう。
さて、昨年から新聞、雑誌、テレビでの取扱説明に関する特集を見る機会が増えてきています。一例として(1)雑誌DIMEで『「メーカーの品格」は“取扱説明書”を見ればわかる』、(2)読売新聞では『トリセツに企業が工夫 「分厚い」「難しい」に対応』、(3)朝日新聞では『家電トリセツ親切指南』、(4)産経新聞では『取説わかりやすく 写真多用、ページ減』等々があります。さらに関西ローカルとして、(5)毎日TVでは『電子トリセツってどないなん』、(6)読売TVでは『分厚い、分かりにくい “トリセツ”改良作戦』等々が取り上げられました。これらの見出しに出てくるいくつかのキーワードが現在の取扱説明を表していると思います。
そこで、今回のTCシンポジウムの全体テーマである“TORI-SETSU 2.0~もっとクリエイティブ、もっと簡単~”を議論し、実際に体験していただくために次のような企画を用意しています。パソコンを活用した特別セッションや「付属から内蔵へ~進化する取扱説明展~」と題した製品展示を3階のマーケットプラザで行います。デジタルテレビ、HDD/DVDレコーダー、カーナビゲーションシステム、パソコン、ゲーム機、IH炊飯器、デジタル複合機等々を展示する計画です。
今年も東京開催プログラムを関西向けに凝縮・選択し、パネルディスカッション、事例・研究発表、特別セッション、TC関連商品紹介および日本マニュアルコンテストの入賞事例展示などを取りそろえております。さらに交流の場として定着している交流会も実施する予定ですので奮ってご参加ください。「TCシンポジウム大阪開催」が熱気あふれる盛り上がりとなるように関係者一同頑張りたいと思います。
皆様のご参加を心よりお待ちしています。
TCシンポジウム2007 in Tokyo【東京開催】
全体プログラムプログラムはPDFファイルでご覧いただけます
基調講演今年の基調講演者は、池谷 裕二(いけがや ゆうじ)氏です
パネルディスカッション (1セッション150分×8)テクニカルコミュニケーションを広く捉え、旬な話題、制作などに関する技術動向、業界動向について討論するセッションです。
特別セッション (1セッション150分×8)ライティング、編集デザイン、UI関連、制作ツール・管理など、実務経験者講師による実践的なセッションです。
事例・研究発表 (1セッション60分×18)TC分野または関連分野の業務に携わる方々やその研究をされている方々多数の発表応募をお待ちいたします。 商品やソリューションの紹介を中心とした発表につきましては「TC関連商品紹介」の発表応募でお願いいたします。
商品紹介 (1セッション60分×10)TC分野または関連分野のアプリケーションソフト、ソリューション、ツール、システムを販売されているベンダーの方から、利用事例や商品の紹介をしていただきます。
TCシンポジウム2007 in Osaka【大阪開催】
全体プログラムプログラムはPDFファイルでご覧いただけます
パネルディスカッション (1セッション150分×9)テクニカルコミュニケーションを広く捉え、旬な話題、制作などに関する技術動向、業界動向について討論するセッションです。
特別セッション (1セッション150分×8)ライティング、編集デザイン、UI関連、制作ツール・管理など、実務経験者講師による実践的なセッションです。
事例・研究発表 (1セッション60分×19)TC分野または関連分野の業務に携わる方々やその研究をされている方々多数の発表応募をお待ちいたします。 商品やソリューションの紹介を中心とした発表につきましては「TC関連商品紹介」の発表応募でお願いいたします。 (発07は、発表者の都合で中止となりました。2008.7.10)
商品紹介 (1セッション60分×11)TC分野または関連分野のアプリケーションソフト、ソリューション、ツール、システムを販売されているベンダーの方から、利用事例や商品の紹介をしていただきます。