25-TC22【ワークショップ】
テクニカルライティング基礎
~わかりやすく伝えるために~(2025.9.8更新)
セッション時間 TCシンポ2025 10月8日(水)10:00-12:30
対象とする聴講者
テクニカルライティングを学びたいかた、初心者、新人、学生。左記のような方を指導する立場の経験者
セッションの企画意図と概要
テクニカルライティングの基礎として、わかりやすさとは何かから始めて、伝統的コミュニケーションの問題点について考えます。
つぎに、読者分析と人間の認知能力に基づいたわかりやすさのポイントを解説します。
最後に専門用語を扱う基本となる単語の理論を学んでいきます。
前半は講義形式、後半はワークショップ形式で進めていきます。 ※ホワイトボードを使って、グループワークをします。パソコンをお持ちの方は演習に使っていただけますが、電源は全員分を確保できません。ご了承ください。
※本セッションは、8月にオンラインで開催した講義と同じ内容です。8月は個人ワークを行いましたが、本セッションはホワイトボードを使ってグループワークを行います。
講義の内容
1. 「わかる」ということと伝統的コミュニケーション
「わかる」とはどういうイメージなのかを考えた後、日本の伝統的コミュニケーションとそれに基づいた文章技法を振り返り、その問題点を指摘します。
2. 読者分析と人間の認知能力
上記の伝統的コミュニケーションに欠けていた読者分析の以下の項目について解説します。
・文書の目的
・読者の持っている知識と情報
・文書を読むときの環境
・読者の行動
続いて、ワーキングメモリーや視線の移動を例に挙げ、人間ならば共通に持っている認知能力についても触れます。
3. わかりやすさのポイント
上記の点を踏まえ、わかりやすく書くためには、次のポイントが大切であることを示します。
・全体像の提示
・語句と具体例
・文や段落の長さ、箇条書きの項目数
・視覚的な見やすさ
4. 単語の理論と専門用語
情報を伝える際に最も重要となるのは単語であるという観点から、以下の点について解説します。
・単語の階層構造
・類義語の違い
・単語同士の相性
・単語の定義
・専門用語の扱い方
5. グループワークショップ
定員
20名
当日の資料
準備中(当日会場にて配布予定です)
講師
森口 稔
プロフィール
1958年、大阪生まれ。北海道大学卒。シャープ株式会社在職中に米国でTCの修士号を取得。高校英語教師、英文雑誌記者、機械翻訳開発担当、テクニカルライター、実務翻訳者、大学教員などを経験。現在は、非常勤講師として英語、日本語、日本文化などを複数の大学で教える。著書に『テクニカルコミュニケーションへの招待』『基礎からわかる書く技術』(共著)など、執筆・校閲等に関わった辞書に『英語で案内する日本の伝統・大衆文化辞典』『ジーニアス和英辞典第3版』『三省堂国語辞典第七版』『ジーニアス英和辞典第5版』などがある。TC協会評議員。国立国語研究所共同研究プロジェクト共同研究員。
企画担当
細田 達幸 TCシンポジウム委員
三宅 早智 (株)インターネットイニシアティブ
薮木 祐人 (株)バッファロー