CD00 【基調講演】コミュニケーションデザインの考え方~わかりあえないことから~

セッション時間 8月23日(水)10:00-11:40

対象とする聴講者

セッションの企画意図と概要

コミュニケーションデザインシンポジウムと名称変更して2回目となる今回の基調講演は、日本の現代演劇界の第一人者、劇作家・演出家の平田オリザさんにお願いしました。

日々、テクニカルコミュニケーション技法を使ってトリセツを作っている私たちテクニカルコミュニケーターの中には「コミュニケーションデザインって何?」という人がまだまだたくさんいると思います。ならば、ストレートにコミュニケーションデザインを語れる方にご講演をお願いしようと考えたのです。

平田さんは長年、コミュニケーションを軸とした教育にも関わられており、芸術文化観光専門職大学の初代学長に任命される他、大阪大学COデザインセンターでは、コミュニケーションデザインの研究と学生への指導を行われていました。「コミュニケーションデザインとは、簡単に言えばコミュニケーションをデザインすること。ただ、それは、どちらかというとスキルとかよりも、やはり、思いやりとか気を遣うということ」と、平田さんはおっしゃっています。この考え方は、従来のテクニカルコミュニケーションで語ってきたコミュニケーションデザイン(全員に一律に伝える、基本的サービス)を上回る、これからのコミュニケーションデザイン(その場や相手に合わせたコミュニケーションデザイン、エクセレントサービス)に通じるものではないでしょうか?

当日は、コミュニケーションに関わる問題を、あらゆる諸要素に注目して考察し、初めはわかりあえないことを認識した上で、コミュニーションデザインを行う大切さについてお話しいただきます。

社会が多様化する中、求められるコミュニケーション能力も変化していきます。「シンパシーからエンパシーへ(同一性から共有性へ)」という考え方の一端に触れ、企業とユーザーのコミュニケーションに広い視点でアプローチしていく一歩にしていただきたいと思います。

当日の資料

お申込みされた皆様には、ダウンロード用のパスワードを別途メールにてお知らせいたします。
なお、パスワードの共有はご遠慮ください。

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講師

平田 オリザ氏 劇作家・演出家

© Tsukasa Aoki

プロフィール

劇作家・演出家・青年団主宰。芸術文化観光専門職大学学長。
江原河畔劇場 芸術総監督。こまばアゴラ劇場芸術総監督。豊岡演劇祭フェスティバル・ディレクター。
1962年東京生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。
1995年『東京ノート』で第39回岸田國士戯曲賞受賞。1998年『月の岬』で第5回読売演劇大賞優秀演出家賞、最優秀作品賞受賞。2002年『上野動物園再々々襲撃』(脚本・構成・演出)で第9回読売演劇大賞優秀作品賞受賞。2002年『芸術立国論』(集英社新書)で、AICT評論家賞受賞。2003年『その河をこえて、五月』(2002年日韓国民交流記念事業)で、第2回朝日舞台芸術賞グランプリ受賞。2006年モンブラン国際文化賞受賞。2011年フランス文化通信省より芸術文化勲章シュヴァリエ受勲。2019年『日本文学盛衰史』で第22回鶴屋南北戯曲賞受賞。
京都文教大学客員教授、(公財)舞台芸術財団演劇人会議理事、日本演劇学会理事、(一財)地域創造理事、豊岡市文化政策担当参与、宝塚市政策アドバイザー、枚方市文化芸術アドバイザー。

企画担当

藤波 美由紀 (株)富士通ラーニングメディア