【K00】わかりやすく伝える ~わかることを楽しくする図鑑制作術~(2022.9.30更新)

セッション時間 10月5日(水) 10:00 – 12:30

対象とする聴講者

セッションの企画意図と概要

2022年10月開催のテクニカルコミュニケーションシンポジウムの基調講演は、(株)学研プラスで図鑑の編集長である西川寛様にお願いしました。
幼児・小学生に向けて編集された西川様の図鑑は、個性的な切り口でベストセラー、ロングセラーになっています。

「きかい」や「もの」を扱った図鑑では、身近な家電やトイレ、自動販売機、エスカレーター、乗り物などが取り上げられています。
構造や原理を図解し、「ここがポイント!」「もっと知りたい!」といったコラムで、読者の興味を深めていきます。
図鑑のキャッチコピーは「理系脳に育てる」です。
私たちの身近にある製品は、そのほとんどが安全設計されています。それでも事故は起こります。
技術の進化は身近な製品を高リスクなものに変えている場合があるのです。
製品を正しくまたは原理的に理解することが、安全な使用に結びつくと考えられないでしょうか。
設計者や製造者と同じ理解ということではありません。
理系脳の小学生が理解できる説明で良いのではないでしょうか。

最近では、「学研の図鑑LIVEシリーズ」の『危険生物 新版』を手掛けられました。
「危険生物」という定義が難しそうです。生物の類や種に「危険」の分類はありませんから。
西川様は、「危険」を生物の側から見て、これを「生物が生き残るための工夫」と考えました。
人間の側から見て生物の危険性や恐怖を煽るのではなく、生物の側から生き残りや子孫を残す目的のために牙や角、毒などの武器が発達したと説明しています。
生物の正しい理解が、「危険」の理解になるのです。
ネットのインタビューの中で西川様は、「自分が手がけた本や図鑑を読んだ子どもたちに、“ひとの気持ちに寄り添える人間”になってもらえたらうれしいです」と答えています。
西川様の編集術には、トリセツを考え直すきっかけがあるのではないでしょうか。

西川寛 氏プロフィール

福井県出身
明治大学文学部卒
(株)学研プラス(Gakken)図鑑・科学編集室 図鑑チーム編集長
*2022年10月1日 株式会社学研プラスから株式会社Gakkenに社名変更いたします。

編集の本

『ほんとのおおきさ動物園』
『もっと!ほんとのおおきさ動物園』
『ほんとのおおきさ水族館』
<ほんとのおおきさシリーズ>で
2009年 全米ペアレンツチョイス賞・ノンフィクション部門金賞(英語版)
2013年 バンコ・デル・リブロ優良図書選定(スペイン語版)
2014年 キッズデザイン賞 経済産業大臣賞(日本語版)
『学研の図鑑for Kids ふしぎがわかるよ!図鑑』
『学研の図鑑for Kids あたまがよくなる!図鑑』
『めくって学べる きかいのしくみ図鑑』
2019年Amazon百科事典・年鑑の売れ筋ランキング1位
『学研の図鑑LIVE もののしくみ』
『吹奏楽部のトリセツ!』
『学研の図鑑LIVE 危険生物 新版』
他多数

当日の資料

お申し込みされた皆様には、ダウンロード用パスワードを別途メールにてお知らせいたします。
なお、パスワードの共有はご遠慮ください。
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講師

(株)学研プラスで図鑑 編集長 西川寛氏

企画担当

関西地区実行委員会議長 中原司郎

アンケート

●TCシンポジウム全体に関するアンケート
全体アンケートに一度でも回答された方は2回目以降の入力は不要です。

全体アンケート

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●セッションに関するアンケート

セッションに関するアンケート

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