お客様が取扱説明書に求めるものは、新しく製品を使い始めるときや、新しい機能を使い始めるとき、製品を使っていて何 か困ったことが起きたときなど、必要なときに必要な情報が容易に得られ、問題が容易に解決できることです。これが取扱説明書に求められる「わかりやすさ」と「探しやすさ」という品質です。
しかしこの品質を満たすには、たとえ何らかの規格に従っていたとしても、文章やデザイン、レイアウトなどを工夫するだけで はどうにもならず、取扱説明書の構造を根底から変えて、お客様の「〜を〜するにはどうするの?」「〜って何?」などの情報ニーズ(ユーザータスク) に直接応えることができるようにする以外に方法はないと思います。
このセミナーでは、「必要なときに必要な情報がすぐに入手できる」構造の取扱説明書(UT 型トピックコンテンツと呼びます) を受講者の皆様に実際に作っていただくことで、その効果を実感していただこうと思います。このためセミナーを2 回に分け、 1 回目は講義形式でUT 型トピックコンテンツについて、その考え方、コンテンツの構造、作り方、ライティング上のポイントな どを具体的に例を挙げながら解説します。2 回目の開催はそのおよそ2 週間後とし、受講生の方々にはその間に、実際の取扱説明書を素材にしてUT 型トピックコンテンツを作成していただきます。2 回目の研修では、受講者の中から何名かの方に 作品を発表していただき、それに対する質疑応答を行ったのち、模範解答例を提示します。UT 型トピックコンテンツを小さい 規模とはいえ実際に自分で作り、また人の作品を見たり発表を聞いたりすることで、「わかりやすい取扱説明書はこれだ」と実 感していただけるのではないかと思います。

トリセツの「わかりやすさ」を実体験しよう