TCシンポジウム2016 概要
● テーマ: 拡げる、つなげる、コミュニケーションの共奏 One-on-one communication
● 東京開催: 2016 年8 月24 日・8 月25 日、工学院大学にて。参加者:850 名(延べ聴講者数2,217 名)
京都開催: 2016 年10 月5 日~ 7 日、京都リサーチパークにて。参加者:620 名(延べ聴講者数1,600 名)
● 幹事会社: ソニーマーケティング株式会社
● 関西代表: ダイキン福祉サービス株式会社
● 東京開催基調講演:
テクニカルコミュニケーションのバイアス(講演:monogoto CEO, Ziba Executive Fellow 濱口 秀司氏)
● 京都開催基調講演:
テクノロジーとコミュニケーションが奏でるロボットのある暮らし(講演:大阪工業大学教授 本田 幸夫氏)
第28回目の開催となるTCシンポジウム2016では、東西合計関係者込み参加者数は1,470名(合計延べ聴講者数3,817名)。昨年の1,440名を上回る関係者が集いました。今年のテーマに込めた思いは、ネットワーク技術の利便性を最大限に引き出すべく、TCのスキルをもと私たち自らが“トリセツ”の枠を超えて、「私たち自身と使用情報の役割を拡げること」「関係する情報を繋げて共鳴させること」「利用者ともっと心地よい相互コミュニケーションを奏でる必要性を認識してこれを実現させること」です。この思いを実現するための技術やノウハウ、課題などについてパネルディスカッションやミニセッションで採り上げました。東京開催から京都開催へとテーマを引き継ぎ、掘り下げた議論を実現できたセッションも複数あり、この試みは主催者の期待を上回る反響を呼び、多くの聴講者を集めました。
また、年初から時を経るにつれて経済トピックとして“IoT”に注目が高まるなかで、これに遅れをとることなく、TCにおけるIoTの意義や目的、その実践に際しての仮説を見える化し、これを業界内で広く共有する場とすることができたことは大きな成果となりました。
▲ 日本マニュアルコンテスト・ツアーの様子(東京開催)
産学協同での企画も充実。岸前会長や綿井会長も加わった研究事例発表も多くの聴講者を集めました。実行委員の皆様が企画したパネルディスカッションでは、参加者のニーズに合致したセッションが多く、好評でした。昨年に引き続き、業界以外の分野からの多彩な登壇者が新しい視点や取り組みを発表していただきました。展示会と商品紹介セッションにも多数の見学者や聴講者がおり、イベント全体として活気がありました。東京開催、京都開催ともに交流会には例年を大きく上回る参加者が集い、歓談や交流の場として熱気溢れる場となりました。
▲ 乾杯の音頭(京都開催)
●インターミッション
東京開催の前日の8月23日には、TC協会とtekomが主催する8回目の国際円卓会議が開催され、世界5か国(ドイツ、イタリア、中国、韓国、日本)のTC関連団体代表者が集いました。国際標準に関する意見調整や人材育成に関する情報交換が活発に行われました。翌日から開催されたTCシンポジウム東京開催にもドイツから3名が参画。東日本大震災以来途絶えていた東京開催への海外からの参加を再開することができました。
2016年のマニュアルオブザイヤーはTOTO株式会社様が受賞されました。メーカーとユーザーの相互作用を意識し、思いを伝え思いに応える工夫や改善を実現している点が、本年度に表彰されたマニュアルの中で最も優れているものとして選ばれました。