さまざまなメディアとデバイスを用いて、必要とする時に、必要とする場所で情報を閲覧する。利用者の情報への接し方はパッケージ化された文書が中心であった時代から様変わりしています。発信企業は「情報をどうつくるか」ばかりでなく「どうつたえ、どう使っていくか」が問われます。
TCシンポジウム2021では、これまで取り組んできたつくる技術だけでなく、つたえる技術、つかう技術、つかってもらうための技術の知識化と研鑽に取り組みます。
通算33回目となるTCシンポジウム2021は、昨年に引き続きオンラインライブ配信形式にて開催します。On the Web開催の会期は7月1日(木)~11月30日(火)の5か月間です。本年は、TCシンポジウム2021 On the Webのスタートに際して、企業と利用者のコミュニケーションを担うTC技術の概要とトレンドを凝集したオープニングイベントを開催します。テクニカルコミュニケーションの全貌と勘所、2020年の話題のその後のトレンドをコンパクトに凝集しました。テクニカルコミュニケーションの全貌を知るために、最近のトレンドを把握するために、TCシンポジウム2021の8月と10月の見所を知るために、ぜひご利用ください。
日時
2021年7月13日(火) 9時30分~17時 → 終了しました
視聴方法
- 聴講無料、事前申し込みも不要です。
- 単一IDで出入り自由、予告した時間帯に任意に参加できます
時間割
1セッション25分を、合計9セッション実施しました。
9:30~9:55
①SDGsを考慮したマニュアル制作プロセスを目指して
脱炭素などサスティナブルな取り組みが社会規範となった時代に、テクニカルコミュニケーターがSDGsに寄与する道を明らかにします。論点をIEC/IEEE82079-1の改訂で新設された情報管理プロセスに据え、インクルーシブな視点を取り組んで提供情報のアクセシビリティを高めるコミュニケーションデザインの進め方を描きます。本セッションでは取扱説明書、トリセツ、マニュアルと呼ばれてきた情報提供形態の今後のあり方にも切り込みます。
黒田 聡 TC協会 TCシンポジウム委員会委員長
徳田 直樹 TC協会 標準規格策定委員会委員長
10:20~10:45
②マニュアル オブ ザ イヤー獲得を目指して
マニュアル オブ ザ イヤー(MOY)を獲得したい方必見。ジャパンマニュアルアワードの最優秀マニュアルに贈られるMOYを獲得することは組織にいろいろなベネフィットをもたらします。2021年4月にはテレビ朝日のタモリ倶楽部でも取り上げられました。本セッションでは審査に使われる評価表を紹介しながらMOYを獲得するために押さえておかなければならないポイントを紹介します。
徳田直樹 TC協会 標準規格策定委員会委員長
11:10~11:35
③リスク管理、トラブル未然防止を目指して
ネット上には製品・サービスに関するフェイク情報が溢れています。製品の間違った使い方で事故も起きています。正しい情報をユーザーに伝えなかったとして製品供給者が責任を問われかねません。企業が発信する情報のリスク管理とトラブルの未然防止に欠くことのできない技法が、コンプライアンス面で適切かどうかをチェックする「校閲」です。本セッションではコンプライアンスの拠り所と校閲の行い方の学び方と知識体系を語ります。
徳田直樹 TC協会 標準規格策定委員会委員長
黒田 聡 TC協会 TCシンポジウム委員会委員長
12:00~12:25
④TC関連商品紹介発表&Web商品展示の見所紹介
TCシンポジウムでは、ツールやソリューションに関する情報収集の場をスポンサーセッションとして提供しています。8月25日・26日・27日および10月6日・7日・8日のオンラインライブ配信の会期中に用意されるスポンサーセッションのテーマと概要を紹介します。日頃の業務に役立つソリューションやサービスの情報収集に活かしてください。
山崎 敏正 TC協会代表理事
13:15~13:40
⑤新常態における製品・サポート情報のあり方を考える
利用者の語りに耳を傾けて双方向のコミュニケーションを実現することがUX/UIの基本路線となる中で、テクニカルコミュニケーターが取り組むべき第一歩を探ります。TC協会はマイナビ出版Web Designing誌と提携して、業界外の有識者を中心に据えた布陣で製品・サポート情報の最適なあり方を追求しています。突如到来した新常態は、双方向コミュニケーションとナラティブ(個々の利用者による語り)の重要性を高め、新しいコミュニケーションデザインへの切り替えを企業社会に迫っています。2019年と2020年の取り組みを振り返りつつ、組織が一方的に情報発信してきた時代が過ぎ去ったことを直視する、本年の取り組みを語ります。
岡 謙治 Web Designing誌編集長
黒田 聡 TC協会 TCシンポジウム委員会委員長
14:05~14:30
⑥TCシンポジウム2021 On the Web開催の見所はここ!
TCシンポジウムの企画内容は、首都圏を中心に編成されている全国区実行委員会が8月開催を担当し、関西圏を中心に編成されている関西地区実行委員会が10月開催を担当します。本セッションでは両実行委員会の議長が、それぞれの立ち位置で見所を熱く語ります。聴講するセッションの選定にご利用ください。
黒田 聡 TC協会 TCシンポジウム2021全国区実行委員会議長
鋤野 英俊 TC協会 TCシンポジウム2021関西地区実行委員会議長
14:55~15:20
⑦コミュニケーション技術を学び、その到達度評価を活用しよう
どんなに伝達方法やメディアが変わっても、ビジネスや生活で情報を伝えるとき、読みやすく、わかりやすく、正確な文章で現すことが第1歩です。20年間で17,000名以上が受験者した「TC技術検定試験」では、技術水準と対象・目標に応じて3種の分野で到達度を測ります。さらに、試験に合格した後のフォローアップを目指す、新設予定の「知識更新セミナー」を紹介します。それぞれの場面における情報伝達の文章力・表現力の確認、TC技術の向上や人材育成に、この全国規模の統一的な基準の検定を活用ください。
高橋 尚子 TC協会理事 TC技術検定部会 部会長
15:45~16:10
⑧理解する、わかりやすい、を知ることから始めよう
「理解する」、「わかりやすい」とは、どのような条件が揃ったときに感じられる状態なのでしょうか。本セッションでは、認知心理学の見地からテクニカルコミュニケーターに対する提言を行います。説明をわかりやすくしよう、理解しやすい文章を書こう。テクニカルコミュニケーターはこの積年の課題に取り組み続けており、わかりやすい表現術を扱うセッションは、30余年にわたり常にTCシンポジウムの定番であり続けています。これは、この課題の解決が30余年を経てなお道半ばであることを示唆します。何かが欠けているのかもしれません。表現術としてのテクニカルコミュニケーションの原点を再確認するところから、コミュニケーションのリデザインを始めましょう。
綿井 雅康 一般財団法人テクニカルコミュニケーター協会会長
黒田 聡 大阪大学COデザインセンター招聘准教授、京都大学大学院医学研究科非常勤講師
16:35~17:00
⑨大学で学ぶテクニカルコミュニケーション
大学におけるテクニカルコミュニケーション教育の普及を目的にテクニカルコミュニケーター専門課程制度を運用中です。これまでの履修認定者は155人です。本セッションでは、制度の仕組みを紹介するとともに、順調に修了生を出している筑波大学の取り組みを事例として紹介します。人材採用、学び直しの検討にご活用ください。
岸 学 TC協会理事 TC専門課程制度委員会委員長、東京学芸大学
三波 千穂美 TC協会評議員 筑波大学
島田 能里子 TC協会評議員 学術研究産学協同委員会委員長